映画撮りたい

2006年7月15日
散歩してたら、映画撮りたいなーとか思って(もちろん技術も何も無し)、

シナリオ考えてました。

題は「Right Hand」。いいでしょ、厨っぽくて。



時代は中世。

ある夫婦と子供、

そしてそれを取り巻く悪環境に翻弄されつつも、

波乱を乗り越えていくドラマ。



本当はハリウッドで撮るのが一番なんだけど

(思い描いてる登場人物の顔は外人だから)

どうしてもそれじゃ演技力に欠けるので、

自分が主演女優(奥さんの役)。

北野武の映画みたいに、主演も監督も脚本も、自分。

旦那役はなんとなくラッセル・クロウ。




夫婦と、生まれたての下の女の子と4歳のお兄ちゃん、

家族4人で平和な村の、東の外れに仲良く暮らしていた。

妻は甘えん坊だが料理が得意な、どこにでもいるような優しい女。

右手の、夫から貰ったきれいな指輪を嬉しそうに眺める姿。

いつも4人は愛し合っていた。

ところが、世界は大きな戦争になってしまう。

村で有名な剣士だった夫は、

自分の大切な剣(青く輝いている)を妻に渡して、

「これで子供たちを守るんだ」と。

妻は「そんな・・・無理よ私なんかじゃ」と拒否するも、

夫不在の代わりに支えになればと、か細い腕で重い剣を受け取る。

夫、西(戦場)に赴く。そして3年後・・・




戦場が拡大を続け、東に移らねばならなくなった夫は、

新たに任命された仕事をする為、愛する家族の待つ村を通ることになる。

(一人行動です)

なつかしい村は、

当時とは打って変わって、

戦争のせいでずいぶん治安が悪く恐ろしい所になっていた。

殺戮が繰り返され、誰も近寄りたがらない村だとの事。

旅の戦士の噂では、「赤い悪魔」と呼ばれる豪腕剣士が

一帯を荒らしているそうだ。

夫はそれを聞き、妻たちは大丈夫だろうかと、歩みを速めた。



家に近付く。

うらぶれてはいるが、雰囲気は昔のままだった。

夫は万感の思いで、そっと扉に手をかけようとした。

その時。

裏庭から、妻が現れた。

3年前の弱弱しく頼りない姿はなかった。

子供たちを守るためだろう、随分と逞しく荒んだ様子だった。

だがしかし、夫を一目見た妻は、涙を流して夫に抱きついた。

空白の3年間を埋めんばかりに、むさぼるようなしばしの抱擁。

夫「辛い思いをしたかい・・」 妻「あなたも・・」


夫「私はここを通って○○(地名、東、次の戦場)へ向かわねばならない。

一緒にいたいと思うのだが、できない、許してくれ」

妻「・・・」

強張りながらもそっと体を離す妻。

夫「どうした?」

妻「申し訳ないけれど、それはできないの」

先ほど流した涙も拭わず、青ざめた顔で悲しそうに夫を見つめる。



実は、妻にもドラマがあって、3年の間に色々あったわけ。

東(次の戦場、それは村の敵である)は村を侵略、

捕虜にしたり殺したり、散々した。

そして英雄である剣士を夫に持つ妻に目をつけて、

子供たちを誘拐し、味方になるよう迫害した。

そして愛する夫との守るべき宝である子供たちを守るため、

妻は村をも裏切らざるを得なかったのだった。

そして、たった一人で、

村の東端に位置するこの大切な家で、

敵国に仕えるように虐げられてきたのだった。



妻「残念ながら、あなたを通す事はできないわ」

突然の妻の言葉に驚きを隠しきれない夫。

夫「大丈夫だ。もうすぐ戦争は終わる。俺が終わらせる。

平和になったら、家族四人でまた一緒に暮らそう」

妻「いいえ、あなたはここは通れない」

夫は嫌な予感に困惑する。

妻「・・・ねぇ、私の事、好き?」

昔とは違う薄汚れた姿で、昔のように甘えた。

夫「ああもちろんだ」

妻はゆっくりたちあがり、少しだけ低い姿勢で、夫から離れた。

妻「・・・」

夫に対して、悲しそうな破滅的な微笑を浮かべたかと思うと、

「・・・愛してるわ、ジョージ(夫)。

・・・愛してるから、

本気で来て」

そう言って、左手で、腰からするりと剣を抜いた。

驚く夫が見たもの。それは自分が3年前渡した剣だった。

青く美しかったそれは、もはや血で真っ赤にさび付いていた。

この辺り一帯を荒らしていた赤い悪魔・・・それは、

愛する子供を守る為に、一心に鍛えぬいたその腕で剣を振るった妻だった。

夫は無言で立ち尽くしていた。

戦渦をくぐった優秀な剣士が、構えをとる事も忘れ無防備な姿をさらした。

この3年間の妻を思い描いていた。

柔らかな微笑と誰にでも親切で善良な、ごくごく一般的な妻が、

青い剣を渡したときは両手でも持てないわと言っていた妻が、

悔しさに耐え裏切り者の屈辱に耐え、ここまでになった過程の辛さを。



夫は少し顔を歪めて、黙って剣を抜く。

二人に永遠にも長く感じられる沈黙。



妻「・・・来い。」

火蓋を切った妻の声、表情、動きは、

洗練された王宮戦士のように気高く、

野に放られた野生の狼のように力強く鋭かった。


ここで剣を交えるシーン。



最後に、息も絶え絶えで妻は夫の胸の中。

妻「一生懸命私がんばったでしょ・・・あなたの子供を守ったわ」

夫「何も言うな。お前の事は俺が一番分かっている」

妻「・・・あなたに貰った指輪が似合わなくなるのは嫌だから、

右手は汚さなかったの」

夫「もう喋るな!」

妻は、「・・・ごめんなさい。愛して・・る」

そう言って息絶える。

雄叫びをあげる夫。



そして、妻の手から赤い剣を取り、

東へ向かって、

色々あり、まぁ結局は勝つわけ。

子供と再び出会えて喜ぶ夫は、

妻の思い出話を8歳ぐらいになったお兄ちゃんから聞く。

子供「僕たちが連れ去られる前までのお母さんは、

一生懸命剣の練習をしていたけど、優しかった。

手をつなぐ時は、いつも右手を差し伸べてくれた。」



そうゆうお話。

心理描写とか穴だらけだけど、かなり酔えるんだよなーーーこの設定。

題は右手ってのと、正しい手ってのと、ダブルミーニング。

これ読み返すとほんと超長いね!

あー首凝った☆

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